「100年後も住める田舎」の実現を。お米の麺『おこめん』でふるさとを救う

「せとなか百貨店」は、三原市の地域産業が生み出した数々のスグレモノが集まっています。その種類はバラエティに富んでおり、自分へのご褒美や手土産に最適なグルメの数々、事業者の職人が丹精込めて作る機能性を重視した寝具や衣類品、家具、美容品、生き物までさまざまな商品を展開しております。

せとなか百貨店では、三原市ならではの商品の魅力や、作り手の想いを発信していきます。ぜひ瀬戸内の楽しさ、面白さ、美味しさに出会ってください。

「100年後も住める田舎」の実現を。お米の麺『おこめん』でふるさとを救う

第7回目にご紹介するのは、「おこめん工房」の『おこめん』。

代表の井掛雅祥(いかけまさよし)さんは、将来の日本の人口減少および過疎化を見すえ、ふるさとを残していくためのさまざまな事業・活動を行っています。
そのひとつがお米でつくった麺『おこめん』の製造。

米粉を普及させることによりお米の生産・消費を増やすこと、さらには地域の雇用の創出を目指しています。
地域の活性化は、先代の社長である井掛さんのお父様・勲(いさお)さんの時代から取り組んできたこと。井掛さんはその想いを受け継ぎ、事業・活動の場を広げてきました。

井掛さんに「おこめん」が誕生したきっかけ、今後の事業・活動の展望、ふるさとへの熱い想いを語っていただきました。

江戸時代から続く米農家が作ったお米の麺「お米×麺=おこめん」

日本のお米で作った日本の米粉麺

米粉で出来た麺『おこめん』は他の麺の「代わり」ではなく、うどん、そば、ラーメン、パスタと肩を並べる、米粉を主原料に作る、れっきとした麺の1ジャンル。
フォーやビーフンとも全く違う、「日本のお米で作った日本の米粉麺」を体感でき、つるつるモチモチした新食感が楽しめます。

添加物・小麦・食塩不使用のグルテンフリー麺。グルテンフリーながらコシがあるのも魅力。
原材料のお米は、地元広島・大和町産(85%)、馬鈴薯でんぷんは北海道産(15%)で全てメイドインジャパン!

工場内に小麦などのアレルギー物質を持ち込まず製麺しています。食品添加物の一つである増粘剤は、一切使用していないので、安心・安全です。

「白米のおこめん」

しっかりとしたコシがあり、クセがないため、どんな料理にも合います。
広島県下の学校給食にも採用されており、お子さまやお母さまに大人気。

「玄米おこめん」

もっちりした弾力と、玄米の香ばしい風味がクセになります。
食物繊維もとれるため、女性を中心に大人気。

おこめんの調理方法はとても簡単で手軽!

・ゆで時間は、1分30秒と短時間。レシピによっては数十秒でゆでて、プリプリの食感を楽しむのも◎。料理の幅は無限大!

・長めにゆでるとやわらかくなるので、離乳食として赤ちゃんにも安心して食べさせることができます。

・常温で約5ヶ月の保存ができるので、非常食としても備蓄できます。

忙しい時のメニューに!「卵かけおこめん」

忙しい時のメニューに!「卵かけおこめん」

ご利用いただいたお客様の声

・ゆで時間が短いので、忙しいママの救世主!

・和洋中、また温冷問わず幅広く使えて便利です。

・無添加なので安心して食べられます。

おもてなしにもピッタリ。「アサリとトマトのスープパスタ風おこめん」

おもてなしにもピッタリ。「アサリとトマトのスープパスタ風おこめん」

『おこめん工房』の歩み。日本ならではの米粉麺の誕生

おこめん工房は現社長・雅祥さんのお父様である井掛勲さんが、2004年に創業しました。
勲さんは地元の役場に勤めながら、江戸時代から代々続く米農家を兼業農家として行っていたのだそう。

その頃は生産したお米が余るにも関わらず、お米をつくるだけでは生計を立てるのが難しいというのが地域の農家の共通認識でした。また、勲さんは公務員として地域の活性化に取り組んできたものの、過疎化を止めることができず歯がゆさを感じていました。

そこで、自ら会社を立ち上げることに。

「会長(勲さん)がベトナムでフォーを食べたとき、『同じお米の文化がある東南アジアはこんなにおいしいものがあるのに、日本ではなぜ、お米の麺がないのだろう?』と疑問に思い、『それならば日本の米の麺をつくろう!』と決心したのが始まりだと聞いています」

当時、勲さんは製麺に関しては何の知識もなく、公務員の退職金を使い切ってのスタートでした。

「最初は、全然売れなかったんです。当時は米粉がまだあまり知られておらず、かつ米には昔、貨幣価値があったため、米を加工することが歓迎されない時代でした。

そのため、少しだけ米粉を入れ、あとは小麦やトレハロースを入れて製麺していたのですが、まるでゴムを食べているようでしたね。
価格が高くおいしくないので全然売れず、米粉の純度の高い麺をつくることにしました」

水の温度や米の粒度を研究し試行錯誤を繰り返した結果、コシがありモチモチの麺をつくることに成功。
その後も研究を重ね、より良い麺になるよう、少しずつ改良を重ねています。

父と二人三脚で歩む道

雅祥さんは2021年に、お父様である勲さんより事業承継を行いました。勲さんは現在は会長職として、雅祥さんを支えています。

雅祥さんは大学時代は建築を学び、建築で過疎化を止める研究を行っていたのだそうです。

「大学時代から過疎化を止めるための議論を、父とよく交わしていました。
父は実業の道を選びましたが、私は過疎化を止めるツールとして建築を選びました。」

“地域の活性化”という同じ目標があるものの、親子で一緒に仕事をするのは簡単なことではないでしょう。事業承継の際に苦労した点について伺うと、「父と一緒に仕事をするようになってから、父親としての側面だけでなく、上司として見るようになりました。

同じことを言われても、今までの上司でしたら何とも思わなかったことが、父に言われると頭にきて入ってこないことが多々ありました。それを改善するのに苦労しましたね。仕事の時は親子関係を切り替えないとうまくいかないと感じます」

親子で一緒に働く難しさを実感しながらも、同じ現場で働く父親に対して、尊敬の念も抱くようになったと話します。

「父の素晴らしいところは、新しいことに積極的に挑戦する姿勢です。さらに、彼を理解し応援してくれる周囲の人が多くいることに、人徳があると感じます」

建築家でもある雅祥さんは、農業を俯瞰して見ることができるのが自身の強みになっていると語ります。

「建築の経営と農業の経営が全く違うので、父親とはまた違った角度から農業を見ることができると思うんです」
農業の経営のプロであるお父様と建築のプロである雅祥さんがタッグを組んだことにより、よい相乗効果が生まれているのでしょう。

広島のソウルフードを目指して

現在、雅祥さんが製麺事業で力を入れていることは「おこめん」を市場に普及させること。

「私たちが目指しているのは、”今日の晩ごはん何にする?”という会話の中で"ラーメンにしようか、うどんにしようか、それとも『おこめん』にする?”と、家庭で言っていただけるようになることです。また、学校給食などにも力を入れています。

”おこめん”という言葉が認知されることにより、商品が浸透し、その後の食文化が定着していくのではないかと考えています。
おこめんというジャンルをつくり、広島県の学校給食で採用いただきながら10年後、20年後の広島のソウルフードになるよう地道に活動しています」

そのほか、今までの主力事業だったOEM(商品の委託製造)から自社製品を売ることへシフトし、会社の製造ラインやオペレーションをシステム化していくことにも注力しているそうです。

小麦アレルギーがあっても同じ食卓を

製麺事業のやりがいは、何といっても”お客様の声”。
お客様の声はECサイトのレビュー欄や、学校給食でおこめんを食べた子どもの声を参考にしています。

「ポジティブな感想をいただくことが多く、うれしいです。一番印象的だったのは、小麦アレルギーのお子さんがいるご家族からいただいたお声です。

”食卓でみんなが同じものを食べられるようになりました”
”今まで麺類はあきらめていたけれど、麺類を食べられるようになれて嬉しいです”

という声を聞くと、やりがいを感じますね。


「これまで、一次産業の人がエンドユーザーの声を聞く機会はほとんどありませんでした。今はそれをダイレクトに聞けるので、田植えや生産現場に持ち込みスタッフさんと共有しています。それがエネルギーになっています。

お米の消費が増えることによって、過疎化がすすんでいる地域でも生き残っていけるのではないかという希望もやり甲斐のひとつですね」

「おこめん工房」の取組み

おこめん工房は"100年後も住める田舎”の実現を目指し、「おこめん」の製造以外にも、さまざまな事業・活動を行っています。
大きくはふたつあり、伝統産業と環境活動です。

伝統産業

地域に昔からある産業を今の時代に合うように再構築し、その過程で雇用をつくっていくことが目的です。
伝統産業は3つから成り立っています。

①水稲事業

水稲事業で行っていることは、生産環境の組織化と効率化です。具体的には地域の農家さんが苦手とするような生産計画や、農林水産省の補助金の資料の作成を行っています。

それとともに販売先の確保や卸先さんからいただいたフィードバックをもとに、品種の開発などを行っています。また、もみ殻を活用した循環農業にもチャレンジしています。

②製麺事業

「三原市の人口減少は、メインの産業である農業が衰退し、食の多様化によって米が食べられていないことが一番の原因だと捉えています」と語る雅祥さん。

そういった負のスパイラルから脱却するために、”おこめん”という新しいジャンルの食文化をつくることで、多様化した食卓に合う商品を提供していきたいと考えているのだそう。

③野菜事業

気候によって野菜がつくれなかったり、出荷タイミングを逃して野菜が熟れすぎて市場に出せない野菜は、畑に戻したり、地域の方に譲るといった処分をされています。そういった野菜をレトルト野菜にすることによって、今まで捨てていたものを全てマーケットに戻せるようになります。

現在農家さんは収穫が忙しい時期に販売も行う必要があり、2つの負担となっています。これを、生産するときには生産にコミットし、野菜が取れない寒い時期には販売に力を入れられるようにする活動です。

環境活動

①里山活動

使われなくなった山に入って間伐をしながら広場をつくって、この地域の伝統文化を継承していく場づくりを行っています。

『爺やの森』という名前を付け、 おじいちゃんが孫に、今まで培ってきた経験や伝統を実際に教えるような場をつくっています。

昔植えたヒノキなどを間伐して、地域の大工さんを呼んで自分たちで小屋を立てたり、生きる知恵を体験する場となっています。

②ふるさと活動

“地域法人おせっかいさん”という任意団体を設立し、活動をしています。
気づきの種を地域の子供に植えることにより、10年後、20年後にその種が芽吹いて” また地域に戻ってきたいな””地域を支えてあげたいな”と思ってもらえる体験を、学校教育を通して行っています。

具体的には、文部科学省が推進するキャリア教育を実施するために、地域の協力を得て学校とさまざまな授業をつくっています。
例えば、雅楽家の方や中国電力さん 、広島空港さん、JFEエンジニアリングさんなどにお越しいただいています。

その中でも、学校の卒業生”ふるさと先生”は、生徒たちが自分たちの将来をリアルに描けるきっかけになると思っています。
その他、地域の企業と地元の中学校をマッチングさせて商品開発も行っています。

廃校になった小学校を再利用した、おこめん工房の工場。雅祥さんの母校でもあります。

廃校になった小学校を再利用した、おこめん工房の工場。雅祥さんの母校でもあります。

農業だけにとどまらず、地域を守るための取組みを幅広い角度から行っている井掛雅祥さん。
ふるさとに対する真摯で壮大な想いは人から人へと繋がれ、大きな輪となっていくにちがいありません。

美しい大和町の田園風景

美しい大和町の田園風景

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米粉で出来た麺『おこめん』は他の麺の「代わり」ではなく、うどん、そば、ラーメン、パスタと肩を並べる、米粉を主原料に作る、れっきとした麺の1ジャンル。フォーやビーフンとも全く違う、「日本のお米で作った日本の米粉麺」を体感でき、ツルツルモチモチした新食感が楽しめます。添加物・小麦・食塩不使用のグルテンフリー麺。グルテンフリーながらコシがあるのも魅力。

白米のおこめん 4袋セット

1,120円(税込)

個数

米粉で出来た麺『おこめん』は他の麺の「代わり」ではなく、うどん、そば、ラーメン、パスタと肩を並べる、米粉を主原料に作る、れっきとした麺の1ジャンル。フォーやビーフンとも全く違う、「日本のお米で作った日本の米粉麺」を体感でき、ツルツルモチモチした新食感が楽しめます。添加物・小麦・食塩不使用のグルテンフリー麺。グルテンフリーながらコシがあるのも魅力。

セット 1セット
産地情報 広島県
容量
(g / ml / 個数 / セット)
100g/4個
規格
(寸法・重量)
25cm×34cm×3cm、500g
栄養成分表示 【栄養成分表示 1袋(100g)当たり】
熱   量 : 224.0kcal
たんぱく質 : 2.9g
脂   質 : 0.6g
炭 水 化 物 : 51.8g
食塩相当量 : 0.0g"
賞味期限 / 消費期限 3ヶ月
配送方法 常温
注意事項 脱酸素剤を封入しておりますので、誤って食べないようにご注意ください。
開封後はなるべく早くお召し上がりください。
温度差により袋内に結露する場合がありますが、商品に問題はありません。

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